急成長の影
大量の資金を投入して一気に新規顧客を増やすと。
結局は顧客が残らず、いつまで経っても、その手法から脱却できない。
世の中には、すごい会社があります。
例えば、年商3億円の規模を、ほんの数年で100億円規模に
なってしまうような会社です。
「すごい会社があるなー。マネできないかなー」
と感心するのが普通なんですが、
私は、それほど感心していません。
なぜなら、規模を大きくするために何をするか?
ということなのですが、
つまりは、お金をかけて新規顧客を獲得するという
方法が主体だからです。
方法としては、
利益の全ては広告に回し、数年は赤字経営します。
その間に、とにかく新規顧客を増やします。
もちろん、広告のコストパフォーマンスは追求しますので、
テストは徹底的にします。
テストで得た結果で、短期に新規顧客獲得に専念するわけです。
顧客数が増えれば、売上げも増えますから、
その分を、新規顧客獲得に投入する。
そうすると、倍々ゲームなので、かけ算で顧客数が増える
ということになります。
「売上げがたつ」→「その全てを反応の良い広告につぎ込む」
それを数年繰り返していくのです。
なので、それをしている限り、お金は一切残りません。
「年商何億だ!」「いや何十億だ!」と言っても、
手元には何もありません。
そして、ある程度の規模になったときに、
広告等入費を緩めて、利益がでるようにします。
そこで、急成長はストップする。
ということですね。
では、この方法で問題点はどこにあるのか?
いつも言う事ですが、
「顧客フォロー」「顧客育成」の仕組みが
きっちりと構築されていないということです。
「新規顧客を集めながら、顧客フォローもしていけば
いいのでは?」
という反論もあるでしょう。
まあ、私の話しも聞いてください。
最初は規模が小さいですから、
人モノのリソースがありません。
そこは最小限にとどめ、その分のお金を広告に回す。
この場合、必ずそうなります。
そうなると、急激に顧客数を増やしているので、
売る事だけに集中しないと、クレームの嵐です。
仕組みも何も無いので、少ないスタッフの
手作業で全てが進められます。
猫の手を借りたいほど、とにかく忙しいのです。
そんな時に、
「このお客様には、このような情報提供を、この
スケジュールで行ってフォローしよう」
なんてことは、手間がかかりすぎて、
到底できません。
それを考え、準備して仕組み化するなどと言ことは
絶対に無理です。
とにかく、受発注、問合せ対応だけで、
眼が回るほどですから。
そうすると、どうなるか?
これも私は常に言っていますが、
「顧客がゼロでも、フォローの仕組みを最初につくる」
をしないので、
必ず、数年後に顧客数の減少が起こります。
例えば、顧客数が十万人とか言っても、
それは過去から積み上げた総数です。
これには「離脱客」の数値が入っています。
つまり、データベース上には数十万の登録があっても、
実際に現状、動いている(今でも買い続けている)顧客は
十分の1程度、もしくは、それ以下になっています。
そうなると、急激に集客した時の「資産」が目減り
している状況なのです。
なので、また同様に大量の広告をして集客する。
これの繰り返しになり、
真のロイヤルカスタマーは生まれません。
これでは、いつまで経っても「本当の利益」を得る
ことができません。
本来、商売は顧客からの信頼を得た「お得意様」を
どれだけ作れるかです。
そもそも、お得意様(ロイヤルカスタマー)は十万人も
必要ありません。
数で全ての利益が決まるというのではなく、
関係性の深さで利益を得るというのが、
永続的に発展する会社です。

売ることだけでは発展...





