私は常に最強のマーケティングは「ワン・ツー・ワン」であると言っております。
なぜ最強か?
一人一人の顧客の状況や状態、バックグラウンドなどに応じて、顧客対応をするからです。
つまり、単に顧客と販売側という関係性を超えて、人と人としての関係性を構築できるからです。
このワン・ツー・ワンは欧米の新しいマーケティング手法と思われがちですが、実際は古くから日本にもあった手法です。
もちろん、ワン・ツー・ワンマーケティングとは言っておりませんでしたが。
ところで、日本ではどのようなワン・ツー・ワンが行われていたのでしょうか?
私が子供の頃は、近所に豆腐屋、魚屋、八百屋などがあり、日々の買い物はそこで済ませていました。
今でも、一部でそのような店舗が残っていますが、ほとんどが大手スーパーで買い物をしますね。
魚屋の対象顧客は近隣に住む顧客のみであり、そこで買い物をする顧客は限られています。
また、ほぼ毎日顔を合わすので、お互い顔見知りになります。
さらに、店主が今日のおすすめなどを教えてくれます。
そのようにコミュニケーションを重ねていくことで、ワン・ツー・ワンの関係性ができるのです。
その時代にCRMは、主人の頭の中にあったわけです。
現在では、顧客は近所に住む人のみではなく、多くの顧客を抱えるわけですので、ITを駆使したCRMのシステムが必要になったのです。
ところで、現状は顧客情報をあまり重要視されていない経営者が多いので、データベースすら持っていない会社が多くあります。
どうして、過去に行っていた顧客との関係性を深めようとしないのでしょうか?
それは、大量生産、大量消費のマスマーケティングの時代が長く続いたからです。
だれかれ構わず、できるだけ多くの人にアナウンスすれば、そこそこ売れていったからです。
でも、ご存知のように、現状ではそれでは売れなくなってきたのです。
だから、今すぐに情報をデータベース化してマーケティングする必要があるのです。

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