私がコンサルティングを受託する場合、最初に行うのが、顧客情報の確認です。
データの確認や管理状態、運用などについて検証します。
これまでの多くの会社のデータを見てきましたが、ほとんど、マーケティングで使えるようなデータではなかったです。
一番、多いのはエクセルなどで管理している、注文単位でのデータです。
顧客単位ではなく、注文単位なので、どの顧客が何回リピートしているのかなどはわかりません。
また、確実な顧客数もわかりません。
これでは、マーケティングには活用できません。
そこで、「名寄せ」という作業をして顧客単位のデータベースを作り直します。
そして、新しくできたデータベースから、顧客ごとに、ロイヤルカスタマーなどの顧客クラスターを設定していきます。
それからようやく、顧客クラスターごとの顧客フォローを計画します。
新しいデータベースは、その時点のデータベースなので、新規顧客やリピートなどは毎日変化します。
なので、毎日のデータベースの更新作業が必要です。
それは、難しい作業ではなく、誰でも短時間できるようにします。
そうしないと、面倒なので、データベースの更新ができなくなるからです。
私が独立してコンサルティングを始めた15年前の話です。
私の場合、月1回の訪問にてコンサルティングをしています。
データベースの更新方法を説明して、日々の顧客フォローの方法を説明します。
そして、翌月、訪問してデータベースの状態を確認します。
そうしたら、更新作業を一切していないのです。
どうして、何もしていないのか?を聞きますと、「忙しくてできなかった」などと申し訳なさそうに言い訳をします。
でも、更新作業自体は1日15分もあればできる簡単な作業です。
それをしないということは、本気で売上を上げようと思っていないと思われても仕方がありません。
つまり、私が顧客フォローの重要性や関係性マーケティングの有効性をクライアント様に十分理解していただくような説明ができていなかったのではないか?と悩みました。
それ以降は、そのことを肝に銘じ、関係性マーケティングの重要性を理解いただくように、さらに注力しています。
それからは、十分理解いただき、データベースの更新作業もしていただいております。

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