今回はデータマイニングについて考察してみます。
1990年代までは、IT技術がまだまだ発展途上でした。
私はその頃、前職であるデータベース会社の社員でした。
当時、データベースを運用していたのが、パソコンではなくオフコンと呼ばれている大型のコンピュターでした。
現在はIT技術の発展でパソコンが安価で高性能になってきました。
そうなると、これまで手作業で行われてたデータの解析などは全てパソコンでできるようになりました。
大容量のデータを蓄積できる技術向上により、データの蓄積量も増大しました。
それが、ビッグデータです。
これまで、大容量のデータを解析することはできませんでしたが、それができるようになったのです。
そうなると、これまであまり意味がないと思われていた情報が実は意味があるということがわかるようになりました。
例えば、よく知られている事例が、「オムツを買う人は、ビールも買う」という事例です。
アメリカのあるスーパーの購買データを分析した結果、このような意外な結果がわかったのです。
実は、このお話は都市伝説であり、実際はそのような分析は行なっていないらしいです。
しかし、この有名な事例により、データマイニングという言葉が広まりました。
現在は、どんな小さい会社でもデータの蓄積があれば、様々な分析ができるようになります。
例えば、私が行なっている通販会社では、過去十数年にわたる購買履歴データを分析して見ました。
継続購入商品の支払いで、代引きとクレジットカード支払いの2つの支払い方法についてデータを見ました。
つまり、支払い方法と継続率には関連性があるのか?
という問題について分析しました。
結果はこの2つの支払い方法による継続率との関連性はないという結論になりました。
予測では、カード支払いの方が直接的に現金を払わないので、継続率が高いと思っていたのです。
もちろん、商品や価格によって、その結果は変わってくるでしょう。
しかし、予測や経験だけでマーケティング戦略を進めると意外な落とし穴があるのです。
やはり、どんな会社においてもデータマイニングは必要であると言えます。
ちなみに、マイニングとは採掘という意味です。