先日は離脱顧客に関して解説しました。
「私の会社は6万人の顧客がいる。」という経営者がいました。
しかし、実際にデータベースで整理してみると、既存顧客と言えるのは1500人程度でした。
これはどこの会社にもよくあることです。
それは、離脱顧客の定義をしっかりと設定していないからです。
さらに、データベースをきっちりと構築して日々の運用をしていないからです。
ところで、どうしたら離脱顧客を復活させることができるのでしょうか?
一般的に顧客期間(既存顧客であった期間)が短ければ短いほど、復活させるのは難しくなります。
ということは、新規顧客で離脱した顧客を復活させるのは極めて難しいということです。
新規顧客で離脱するということは、1回しか買っておらず、そこから結構な期間が空いているということになります。
実はコンサルティングしている中で様々な会社のデータを見ていますが、この新規顧客で離脱している場合がほとんどです。
ある会社のデータを分析したところ、離脱顧客の89%が新規で離脱した顧客でした。
つまり、新規で離脱した顧客(新規離脱顧客)が多いと復活する確率が極めて低くなります。
だから、新規顧客が離脱しないように、特に新規顧客にはフォローを厚くする必要があるのです。
新規離脱顧客とは逆にロイヤルカスタマーが離脱した場合は、復活する確率が高くなります。
新規顧客が離脱する割合が多い会社は、フォローをほとんど行っていません。
つまり、「釣った魚に餌はやらない」状態なのです。
何度も言っていますが、新規顧客を獲得するのは、多くのコストがかかります。
私がコンサルティングしていたある会社では、新規顧客を獲得するコスト(CPO)は3万5千円でした。
3万5千円かけて獲得した顧客は会社の財産です。
その顧客を大切に育成しないと、いつか倒産です。