売りっぱなしからの脱却

投稿者: | 2023年4月13日

ある会社からコンサルティングの依頼を受けました。

早速、訪問してヒアリングをしました。

その会社には長い歴史があり、既存顧客も多く抱えていました。

でも、競合他社が値下げをしてきて、顧客が奪われるため、しかなく、価格を値下げしたのです。

それが、原因で利益が出ていない状況でした。

元の価格に値上げすると顧客は奪われるばかりでなく、

新規顧客も獲得できません。

「これだけの顧客を抱えているのですから、それを最大限に利用しないと、もったいないですよ。」

と言いました。

主力商品の値上げはできないだろうから、

関係性の高い、新規商品を既存顧客に販売することを提案しました。

つまり、新規顧客を獲得するより、付き合いの長い既存顧客にクロスセルする方が、早くコストも減らせるからです。

でも、それには大きな問題がありました。

それは、これまで顧客との関係性を重視していなかった点です。

つまり、売ったら売りっぱなし。

主力商品は継続購入する商品なので、毎月、顧客先に訪問するのですが、

商品を渡せば、それで終わりです。

それ以外のことは何もしていないのです。

営業マンからすると、商品を渡してサッサと帰る方は面倒がなくていいのはわかります。

でも、それでは顧客との関係性は生まれません。

さらに、顧客は営業マンの顔は何となく覚えていても、名前は覚えていません。

「XX会社の人」ぐらいの認識しかないのです。

それでは、関係性は深まりません。

そのような、状況では、クロスセルしてもほとんど売れないでしょう。

顧客と関係性を構築することは、短期間ではできません。

顧客フォローで接触を繰り返すことで、徐々に出来上がるものです。

しかし、このケースの場合、先ずは最速で売り上げを作らなければいけません。

そこで、考えたのは2段階の顧客との接触です。

その内容は次回にお話したいと思います。

お花

No660