応急処置的なクロスセル

投稿者: | 2023年4月25日

多くの顧客を抱えているにも関わらず、他社からの価格競争に巻き込まれ、結果的に価格を下げた会社が相談に来られました。

私は、多くの既存顧客を抱えているのだから、一から新規顧客を獲得して売上を増やすだけでなく、既存顧客からのクロスセルに注力する方が、早く売上を増やせることができる

とアドバイスしました。

ところが、これまで顧客との関係性を重視していなかったので、クロスセルをしても、ほとんど結果が得られないだろうと予測しました。

普段から顧客フォローを実行していて、顧客との関係性を構築できていれば、クロスセルは容易です。

しかし、この会社の場合、これから関係性構築していたら、クロスセルを実行するまでに、半年から1年ほど先になります。

コンサルタントとして、すぐに結果を出す必要があります。

なので、応急処置的に顧客との2段階の接触をすることを計画しました。

先ずは、DM(手紙)です。

この会社の主力商品は毎月、継続的に提供する商品です。

なので、毎月、訪問する日が決まっています。

訪問する一週間前に、届くように手紙を発送します。

その手紙には、担当者のプロフィールと、次回訪問時に、ある商品の紹介をする旨をお知らせしています。

そして、一週間後の訪問時にクロスセルをします。

そうすると、今までほとんどコミュニケーションをしていなかったのに、「突然、なんですか?」

ということにはなりません。

ある程度、商品の概要を事前にお知らせしているのだから、顧客も事前に情報を知ることで、ある程度の判断ができているでしょう。

そうすることで、突然、クロスセルをするより、効果が高くなるだろうと予測しました。

もちろん、これまで、こまめに顧客フォローをしていた方が最大の効果がありますが、今回は、応急処置です。

短期間で最も効果があると思われる方法を行ったのです。

こちらの会社の方々も、いかに顧客との関係性は重要なのかを切に感じたのです。

羽田空港

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