面倒な作業の先には明るい未来が

投稿者: | 2023年1月12日

先日、ある会合に招かれました。

CRMについての基礎や実例を紹介してほしいとのことでした。

まず、CRMをするには顧客データベースが必須であり、常に最新の情報が蓄積されている状態でないといけない。

との内容を伝えました。

そして、参加者の方々にCRMを実際に導入しているかどうか聞いたところ、ほとんどの方が導入しているとのことでした。

それは素晴らしいことですが、私は少し疑問に感じました。

私は、これまで多くの会社のデータを見てきました。

しかし、実際にCRMやマーケティングに使える顧客データベースを構築している会社はほんのわずかでした。

ほとんど無いと言っても過言ではありません。

だから本当にCRMが導入されて実際に稼働しているのかどうか信じがたい気持ちでした。

多くの会社は顧客データベースと言えるようなものではなく単に、売掛の伝票データであったり、請求書の送り先の情報でした。

CRMで使えるデータベースは顧客が主体でないといけません。

つまり、顧客単位でデータを把握できるような状態が必要です。

私は数年前から、ある通販会社のコンサルティングをしています。

最初にそちらの会社の顧客データを拝見した時は驚きました。

ショッピングカートのシステムを使っていましたが、その受注データのみが全てのデータでした。

ショッピングカートは受注単位でデータが残っていましたが、顧客単位ではありません。

顧客の中には会員登録されている方もいましたが、全体の4割程度、しかも、重複している顧客もいます。

受注データを顧客単位のデータベースにする必要がありました。

顧客名や住所、電話番号などを同じ受注データを束ねます。

これを「名寄せ」と言います。

この名寄せはブログラムで行いますが、機械的に行うには限界があります。

なので、最終的には、人が目視で行うことになります。

この作業が大変で、手間も時間もかかります。

それに、名寄せ作業をしている間はマーケティング活用ができないので、売上貢献できません。

「こんな手間のかかることをしていて、何になるのだろう?」

と虚しく思い、途中で挫折します。

だから結局、CRMができずに現状のままになります。

結果的に精密なマーケティング ができずに、売上も利益も増えないことになります。

このようなことにならないように、私がコンサルティングする場合は、しっかりと売上の目標を持って行動していただくように、指導しています。

今宮戎神社

No648